新しいアイコンを依頼し、購入。
可愛いかわいいと、何故か同志達はハグを求めてくる。
[PDA音声録音開始]
昨夜、奇妙なことが起きた。
ストライダーが外出している間、一人で作業室に居て、ハーブの調合をしていると、玄関のドアがゆっくりと開く音が聞こえた。
足音は聞こえない。風か、と思ったが空気の流れは感じられない。
「ストライダー?」
呼びかけても返事はなし。
コントローラー能力で周囲の生命反応をスキャンしたが、私以外に何も検出されない。それなのに、確実に「誰か」がそこにいる気配がする。「何か」ではなかった
台所へ向かう足音が響く。まるで素足で歩いているような、ぺたり、ぺたりという音。
しかし床に触れても、足跡の温度も湿り気も残っていない。
冷蔵庫が開く音。
中身を物色するような音。だが何も取られていない様子だった。
その「何か」は私の前を通り過ぎて、奥の部屋へ向かった。サイフィールドに薄っすらと人型の影のようなものが映る。
しかし、それは記憶の残像のように曖昧で、気を抜くと消えてしまう。
30分ほどして、ストライダーが帰宅した。質量のある気配だ。
「おかえり」と作業室から声をかけると、彼は困惑して大きな声で答えた。
「え?俺はまだ玄関にいるよ。今入ったところだ。...今、出迎えてくれたのは誰だ?」
Zoneには、生きているとも死んでいるとも言えない「何か」が存在する。それは本来なら見えてはいけない。
それは時として、愛する人の姿を借りて現れるのかもしれない。今日にも、君の側で、それは君を「見て」いる……
[録音終了]
焼かないフルーツタルト、ノーベイクタルトを作って、スペードと呼ばれるヌーンタイダーに録画等を任せてみた。
意外にも、私は独り言が出ないらしい。いや、自覚していたら“独り言”にならないのか。
後々レシピも添える等して、覚書にしよう。